一人暮らしでは、野菜不足になるのは仕方ありません。。
外食では野菜のメニューが少ないし、自炊をしてもサラダなどを欠かさず食べる人は少ないはず……。
そこで、野菜ジュースに頼ってしまう人が続出!
しかし、結論からいうと、野菜ジュースは野菜の代わりにはなりません。
1日に必要な野菜の摂取量は350gと言われているのは、ご存知でしょうか?
この350gの野菜を同量の野菜ジュースで摂っても、足りない栄養素と不要な成分があるため、完全な代用品にはならないんですね……。
ここでは、そんな
- 野菜ジュースでは栄養不足の解消にならない理由
- 野菜ジュースを飲む効果と正しい利用方法
- おすすめの野菜ジュース
などなど、一人暮らしながら健康に気をつける管理人が解説していきます。
一人暮らしの栄養不足(野菜不足)に野菜ジュースは向かない2つの理由
一人暮らしの味方「野菜ジュース」が栄養不足(野菜不足)の解消にならない理由は、この2つ。
- 製造過程で3つの栄養素が減少・消失する
- 糖分の摂り過ぎになる場合がある
簡単にいえば「足りないもの・余計なもの」があるからなんですね。
では、くわしくその理由を見ていきましょう。
【理由その1】製造工程で3つの栄養素が減少・消失する
野菜ジュースの製造工程では、野菜の大切な3つの栄養素が減ったり、消えたりします。
- ビタミン類(ビタミンC・ビタミンB群)
- 酵素
- 食物繊維
ビタミン類は熱によって減少
ビタミン類(ビタミンCやビタミンB群)のほとんどが熱に弱い性質があります。
しかし、野菜ジュースは長期間保存できるようにするため加熱殺菌されます。
この加熱殺菌によって、ビタミン類はほとんど消失しちゃうんですね……。
酵素も熱によって減少
そもそも酵素とは、食べ物を消化したり、骨や細胞の新陳代謝を担う栄養素。
この酵素もビタミン同様に熱に弱い性質をもちます。
そのせいで、野菜ジュースを加熱殺菌する工程で失われてしまいます。
食物繊維は搾りカスの廃棄によって減少
食物繊維には
- 水溶性食物繊維
- 不溶性食物繊維
の2種類があります。
このうち、野菜ジュースにすると減少するのが不溶性食物繊維。
野菜ジュースは野菜を砕いて搾って作られますが、その際に飲み心地を悪くする「搾りカス」は排除されます。
実はこの搾りカスに不溶性食物繊維が多く含まれているため、野菜ジュース本体にはほとんど残っていないんですね。
【理由その2】糖分の摂り過ぎになる場合がある
野菜ジュースの中には飲みやすくするため、砂糖や果物をたくさん加えた商品もあります。
糖分が多ければカロリーが高くなるのは当然。
たくさん飲むとメタボになり、健康を損なうのは火を見るより明らかですね。
見くびるな!野菜ジュースの優れた2つの効果
野菜が不足しているからといって、そっくりそのまま野菜ジュースに置き換えるのはNG行為。
しかし、だからといって野菜ジュースは「無用の長物」というわけではなく、こんな2つの優れた効果もあるんですよ。
- 熱に強いビタミンやミネラルを摂取できる
- 吸収率がアップする栄養素がある
一体どうこうことなのでしょうか?
くわしくご紹介します。
熱に強いビタミンやミネラルを摂取できる
野菜ジュースは加熱殺菌するために、そのせいで多くの栄養素が失われます。
しかし、全滅するわけではなく、熱を加えても残る栄養素も当然あるんですよ。
そんなたくましくも生き残る主な栄養素がこちら。
- ビタミンAとE
- βカロテン
- リコピン
- ミネラル類(カリウム)
生の野菜を食べるのに比べたら劣りますが
野菜ジュースでも摂れる栄養素があるんだ!
と割り切ってしまえばOK。
吸収率がアップする栄養素がある
生の野菜として食べるよりも野菜ジュースのような「加工品」にしたほうが、吸収率が高まる栄養素もあるんですよ。
それがこちらの2つ。
- リコピン
- βカロテン
リコピンは約3.8倍、βカロテンは約1.5倍も高くなるそうです。
その理由は、野菜の細胞壁が加熱や破砕によって壊されるためだとか。
野菜をジュースで摂るメリットについては、こちらの動画がわかりやすいですよ。
これが理想的!野菜ジュースの賢い4つの利用方法
理想的で賢い野菜ジュースの利用方法がこちらの4つです。
- 野菜不足・栄養不足の補助
- 糖分過多な飲料の代わり
- 食欲や時間がないときのエネルギー補給
- 野菜嫌いな人の逃げ道
野菜不足・栄養不足の補助として飲む
健康を維持するには、野菜は1日に350g以上食べるのが理想とされています。
しかし、一人暮らしが多い20~30代の男女の平均摂取量は以下の通り。
- 男性:約262g
- 女性:約240g
■参照:野菜、食べていますか? | e-ヘルスネット(厚生労働省)
男女とも約100gは足りていないのが現状です。
この不足分を補うために、あくまで「補助」として野菜ジュースを飲むのは有効といえるでしょう。
糖分過多な飲料の代わりに飲む
角砂糖に換算すると、数十個分の糖分が入った清涼飲料水やエナジードリンク。
そうした糖分過多な飲料を飲むくらいだったら、野菜ジュースを飲むほうが体にはプラスです。
嗜好飲料と比べれば糖分が少ないですし、体に良い成分も含まれるため、冷蔵庫に常備する飲料を野菜ジュースにチェンジしてみては?
食欲や時間がないときエネルギー補給として飲む
- 風邪などで体調を崩して食欲がない
- 朝食を食べる時間がない
こんなときに野菜ジュースを「エネルギー補給」として飲むのは有効です。
体を動かすためのパワーになりますし、食事ができないときの代わりとして栄養補給にもなるでしょう。
野菜嫌いな人の逃げ道として有効活用する
一人暮らしで野菜を食べるのが面倒だとか、時間がないとか、そういう理由ではなく、単純に「野菜嫌い」で食べない人もいらっしゃるでしょう。
そういう野菜が食べられない人の逃げ道として、野菜ジュースを利用するのは全然アリだと思いますよ。
飲み過ぎに注意して適量を飲むなら、サプリメントで補うよりも健康的だと思います。
一人暮らしにおすすめの野菜ジュース2選
一人暮らしでどうしても野菜不足になりがちな人。
そんな人に向いた野菜ジュースをご紹介します。
まず、野菜ジュースを選ぶポイントがこちら。
- 多種多様な野菜を原料としていること
- 野菜のみでフルーツ果汁が入っていないこと
- 「砂糖・保存料不使用」と書かれていること
要するに、いろんな種類の野菜だけが原料で、砂糖などが添加されていない商品が理想的です。
この条件に合致し、日本のどこでも購入しやすい商品がこちらの2つです。
- 1日分の野菜(伊藤園)
- 野菜一日これ一本(カゴメ)
1日分の野菜(伊藤園)
1パック(200ml)に1日に必要な350g分の野菜が入っています。
30種類の野菜が使われた野菜汁100%で、砂糖や塩分も不使用。
どのコンビニやスーパーでもまず見かけるので、買いやすさもピカイチ。
野菜一日これ一本(カゴメ)
こちらも「野菜汁100%・30品目の野菜を350g使用・砂糖や塩分は不使用」という同じコンセプトで作られた野菜ジュース。
原材料を見ても見事に野菜の名前しか書かれていません!(笑)
これも大手メーカー品なので、日本全国どこに住んでいても手に入りやすいでしょう。
一人暮らしが野菜不足を解消するコツ3選
市販の野菜ジュースに頼らず、しかも手間をかけずに野菜不足を解消することは意外と簡単ですよ。
私が実践しているのがこちら。
- 野菜スープを作り置きする
- 冷凍野菜を利用する
- ミキサーで野菜スムージーを作る
野菜スープを作り置きする
「野菜」というと生野菜のサラダをまず連想しませんか?
しかしサラダは新鮮な野菜が必要ですし、長くは保存できません……。
その点、野菜スープなら暇な週末にまとめて作っておいて、冷凍しておけば忙しい毎日でも手軽に食べられます。
冷凍野菜を利用する
一人暮らしで困るのは、買った野菜が多すぎて食べきる前に腐ってしまうこと。
それを防ぐには野菜を冷凍保存するか、市販の冷凍野菜を利用するのが最善策です。
栄養分も冷蔵庫で保存するより、冷凍したほうが減少率も少なくなるメリットも。
ミキサーで野菜スムージーを作る
料理が苦手な人、野菜が苦手で野菜ジュースすら飲みたくない人は、果物と野菜を混ぜたスムージーがおすすめ。
果物は糖分とは言え、毎日食べたほうがいい食品です。
野菜オンリーで作ると、さすがに青臭いし甘さがないので飲みにくいですが、すこし果物をいれるだけで激変しますよ。
まとめ
- 野菜ジュースは野菜の代わりにはならない
- 理由は、失われる栄養素があり、糖分の摂り過ぎになるため
- 野菜ジュースにすると吸収率がアップする栄養素もある
- 野菜不足の補助やエネルギー補給して飲むのはアリ
野菜は食べてないけど、野菜ジュースを飲んでるから良いや
一人暮らしの若い男性にはこういう人が多いかもしれませんが、それは大きな間違いです。
なるべく野菜は食べるようにして、どうしても足りていないときのヘルプとして頼るくらいが賢い付き合い方ですね。
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