つい先日、お風呂場の掃除をしたんですよ。
その際、浴室の扉を開けると、そこには黒光りしたゴキブリが!
ゴキブリは超苦手なので、いつもだったら見て見ぬ振りをして、その場から逃げ出していたんですね。
でも、ふと「ゴキブリにはカビキラーが効く」という噂を思い出して、勇気をふりしぼって実践してみたんです。
その結果は……
もったいつけないで、この記事では
- ゴキブリにカビキラーは効果があったのか?
- カビキラーでのゴキブリの殺し方
- 行うときの注意点
などなど、すべて公開していきますね。
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ゴキブリにカビキラーをかけても死なない?
まず結論から言っちゃいましょう。
ゴキブリにカビキラーは効果があります。確実に「息の根を止める」ことができますよ。
こちらの動画はカビハイターを使っていますが、私が試したときの様子とソックリです。
【閲覧注意!本物のゴキブリが映っています】
私が退治した様子を思い出すと、こうです。
↓↓↓
カサコソと風呂場の壁を動き回るゴキブリにカビキラーをぶしゅーっと吹きかけたところ、最初はジタバタと動き回って「あれ、死なないのかな?」と焦りました。
でも2~3度繰り返して吹きかけると、やがてひっくり返って、そのまま足の動きがピタッと静止。
こうして完全に死にましたよ!
ゴキブリにカビキラーが効果がある理由は「窒息」するから
ゴキブリにカビキラーをかけると死んでしまうのは、なにもカビキラーに強い毒性があるからではありません。
その死因は「窒息してしまうから」なんです。
人間などの哺乳類や爬虫類は、「口や鼻」から空気を吸い込んで呼吸する生き物なのはご存知のとおり。
しかし、ゴキブリを含む昆虫類は体の横に複数ついている「気門」という小さな穴を通して呼吸しています。
ゴキブリはこの気門を、体の表面全体をおおっている油でガードしているため、水をかけても溺れる(窒息する)ことはありません。
油は水をはじく性質があるためです。
ゴキブリがテラテラと黒光りしているのは、身にまとっている油のせいなんですね(おぞましい……)。
つまり、油で気門が塞がるのを防いでいるわけです。
そこにカビキラーをかけるとどうなるか?
界面活性剤がゴキブリを退治するメカニズム
カビキラーには「界面活性剤」という成分が含まれています。
界面活性剤には「水と油をくっつける働き」があるんですね。
ゴキブリに界面活性剤が含まれるカビキラーをかけると、気門(呼吸器官)をガードしていた油が落ちてしまい、気門がふさがってしまうんです。
そのためにゴキブリは呼吸ができなくなり、結果的に窒息状態になって死んでしまうわけ。
ゴキブリに台所用洗剤(食器を洗う洗剤)をかけたら死んだ!
という話を聞きませんか?
台所用洗剤も界面活性剤を含んでいるため、退治できる原理はまったく一緒。
カビキラー以外のサラダ油やオリーブオイルなどでもゴキブリの体の油を無効化してしまうので、同じように窒息させて殺すことができますよ。
ゴキブリはカビキラーで即死する?
ゴキブリの何がイヤって、高速で動き回ってジタバタしているうちに、こちらに襲いかかってきそうなところじゃないですか?
だから、ゴキブリを退治するときも理想は即死させたいわけですが、
残念ながらカビキラーを一吹きするだけでは簡単には死にません……。
1~2分は苦しそうに抵抗の姿勢は見せるので、その間もこちらは様子を見ながら、カビキラーを数回は追加しないといけません。
ただ、泡状のカビキラーならゴキブリの動きを止める力もあるので、広範囲に動き回ることはないですよ。
ゴキブリにカビキラーをかけると溶ける?
カビキラーをゴキブリにかけると、シュワ~っと死骸まで消滅する?
イヤイヤイヤ、ゴキブリの死骸が溶けるなんてことは100%ないですよ。
ですから死骸は自分で処理をしないといけません。
カビを消滅させるくらい強力なので、ゴキブリにカビキラーをかけたら、ゴキブリの体自体が溶けてしまいそうですが、そんな都合良くはいきません。
カビキラーでのゴキブリの殺し方
では、カビキラーを使ったゴキブリの殺し方の手順やポイントを解説していきますね
とはいっても、特別に難しいことはありません。
【やり方の手順】
- カビキラーをゴキブリに噴射し足を止める
- 動けずに足をバタバタさせるゴキブリに更に追撃する
- 様子を観察し完全に死んだのか確認する
- 死骸を捨てて周囲を掃除する(水をかける)
カビキラーを噴射するときのコツは、ゴキブリそのものを狙うのではなく、逃げ道の一歩先の空間を狙うこと。
ゴキブリは異常に素早いので、現在いるところに噴射しても、一瞬で移動しちゃいます。
動きを先回りして、ゴキブリが移動しそうなスペースへ噴射するのがコツ!
多少無駄打ちになっても仕方ありません。
ゴキブリが床や壁についたカビキラーの泡の中に足を踏み入れるようにして狙えばいいでしょう。
それだけでゴキブリには大ダメージになりますので。
カビキラーを使うときの4つの注意点
カビキラーはお風呂用洗剤のなかでも効き目が強烈だし、匂いもスゴイので、使うときは手に触れたくないもの。
なんとなく液体に触れたら肌が荒れるようなイメージがあります。
カビキラーでゴキブリを退治するときは、以下の4つの注意点を必ず守りましょう。
- 換気をする
- 保護メガネ・マスク・ゴム手袋を着用する
- 他の薬剤を混ぜて使わない
- 終わったら手洗いをする
換気をする
カビキラーを使うと強い匂いが立ち込めて、それを閉め切った場所で思い切り吸い込んでしまうと、気分が悪くなることも……。
部屋の窓を開けるか、浴室の換気扇のスイッチを入れて換気が良い状態にしてからのぞみましょう。
保護メガネ・マスク・ゴム手袋を着用する
カビキラーの公式の使い方として推奨されているように使う前に、以下の道具を用意してください。
- 目を守るための保護メガネ
- 吸い込まないためのマスク
- 直接触れないためのゴム手袋
この3つを着用しましょう。
マスクとゴム手袋はどの家でもあると思いますが、問題は保護メガネ。
花粉症対策の保護メガネでもいいですし、それがなかったら水中メガネやスキーやスノーボードで使うゴーグルでも代用できますよ。
他の薬剤を混ぜて使わない
なにかしらの殺虫剤を使ったあとにカビキラーを使うのは危険です。
パッケージに「混ぜるな危険」と書いてあるように、他の薬剤を混ぜて使うと危険です。
カビキラーは塩素系洗剤なので、そこに酸性タイプの洗剤が混ざってしまうのがアウトなんですね。
とはいえ、どれがそれに当たるのか素人にはわかりませんので、他の殺虫剤なり洗剤を使ったあとでカビキラーを使うことを控えてリスクを回避しましょう。
終わったら手洗いをする
これは言うまでもないですが、カビキラーを使ったあとはよく手を洗いましょう。
ゴキブリ自体も不潔ですから、死骸を処理などしたらハンドソープや石鹸でよく消毒するように念入りに手を洗いたいですね。
「カビキラーはゴキブリ退治に効果あり」とメーカーが宣伝しない理由
インターネット上でもカビキラーでゴキブリを退治したという体験談はあちこちで見かけます。
実際にその用途で使っている人は世間にかなりいるのではないでしょうか。
なによりゴキブリ用の殺虫剤を別に買う必要がないので節約になりますし。
しかし、カビキラーの販売元のジョンソンが「ゴキブリ退治に効果があります!」と大々的に宣伝することは絶対にないんですね。
なぜかというと、床や壁などが「変色する」恐れがあるため。
カビキラーには成分のひとつとして「次亜塩素酸」(ようするに塩素)が含まれています。
この次亜塩素酸は強い脱色作用があるため、色物の衣類やタオル・普通の部屋の壁紙・フローリングの床などについてしまうと変色する可能性が!
ですから、お風呂場の中のタイルにいるゴキブリ相手ならいくらカビキラーを使っても平気なんですが、
浴室以外のリビングや台所などで使うのは絶対にやめるべきなんですね。
カビキラーの説明書きにも「用途」は以下の場所だけに限られています。
- 浴室の壁やタイルや目地
- 浴室のマットや小物
- シャワーカーテン
- 浴室の扉などのゴムパッキン
やはり浴室オンリーなわけです。
もしこれが賃貸に住んでいらっしゃる人で、浴室以外の部屋でカビキラーを使い、床や壁が変色してしまったら、大変なこと。
退去するときに高額な修繕費の支払いを求められる可能性がありますよ。
原状回復のための義務であり、敷金がそれに充てられてしまうはず。
そんな事態にならないためにカビキラーでゴキブリを駆除するときは、「お風呂場だけに限る」という原則を必ず守りましょう。
カビキラーの代用になるもの3選
カビキラーは確かにゴキブリ退治に効果がありますが、「カビキラーだから特別に効く」というわけではありません。
あくまでカビキラーに含まれる界面活性剤が効いているだけですから、他の界面活性剤を含む製品でだって代用可能なんです。
たとえば代表的なものがこの3つ。
- 食器用洗剤
- シャンプー
- ボディーソープ
どの家にもあるものばかりですが、これらにも界面活性剤が含まれています。(一部をのぞく)
この3つなら床や壁が変色するリスクもないでしょうから、風呂場以外でゴキブリが出た場合はこちらが安全。
ただし、どれもカビキラーのように泡状で噴射できないので、素早く動き回るゴキブリにヒットさせるのは至難の業かもしれません……。
食器用洗剤を水で薄めてスプレーボトルに入れて噴射する方法がありますが、ちょっと手間がかかってしまいますね。
ゴキブリの恐ろしい5つの能力と事実
ここからはなぜゴキブリは逃げ足が速くて、しかも生命力が強いのか、その秘密に迫っていきます。
これを知っていれば、退治するとき役に立つ!かも?
走るスピードは時速300km相当
ゴキブリってめちゃくちゃ足が速いですよね?
そのせいでなかなか仕留めることができなかったりします。
ゴキブリの走るスピードは時速8km程度なので数字だけ聞くと「大したこと無いな」と思ってしまいます。
しかし、人間に換算すると時速300kmにも達する超高速スピード!
時速300kmといえば新幹線並みなので、人類最速のウサイン・ボルトですら雑魚同然(笑)。
これだけ速く走れる理由は、6本の脚のうち、3本の脚は常に地面に接して走るため、身体がぶれずに安定するためだとか。
それに加えて急停止や方向転換もお手の物なので、どうりで人間をあざわらうようにスイスイと逃げ去れるわけですね。
ゴキブリを取り逃がして、自分のトロさを責めてもしょうがありません。
諦めましょう、だってゴキブリが速すぎるんですから……。
視力は0.1しかないのに俊敏に動ける!
ゴキブリの視力は人間に換算すると0.1ほどしかありません。
0.1の視力といえば人間ならコンタクトレンズかメガネで視力矯正をしないと、あたりがぼやけて見えて日常生活に支障をきたすほど。
しかし、ゴキブリたちはその視力でもあれだけ正確に、人間が振り下ろしたハエたたきのショットをスルッとかわして、逃げ去っていきます。
そんなスゴ技がどうして可能かというと、頭についている長い「触覚」と、お尻についている「尾毛」のおかげ。
お尻にアンテナのようについてる尾毛で空気の流れを感じ取り、微妙な空気の変化から逃げる先を決めているんですね。
尾毛はお尻についているため、ゴキブリの後ろから攻めるよりも、頭のほうから攻めるほうが逃げられにくいと言われています。
殺虫剤では死なない「スーパゴキブリ」が誕生
最近ではどこの家や飲食店、工場でもゴキブリを嫌っていろんな殺虫剤や毒入りのエサを置いていますよね。
ゴキブリ駆除製品で死んでしまうのが大半を占めるものの、ごく一部だけ効かないで生き残ってしまうゴキブリもいます。
こうした選別された生命力が強いゴキブリが世代交代していくうちに、さらに薬剤への耐性がアップし、そんっじゃそこらの殺虫剤では死なない身体に進化!
その結果「スーパーゴキブリ」という、人間にとってやっかいなゴキブリが生まれているとか……。
恐竜の時代から3億年以上も生きている
ゴキブリは我々人間よりもずっと前の時代に地球上に現れたとされています。
正確には恐竜よりも少し前の時代、3億年もの昔だそう。
ご存知のように恐竜は隕石の衝突で滅びましたし、ほかの生物たちも長い時間のなかで絶滅した種は数え切れません。
それでもゴキブリは現在まで生き残っているので、いかに環境の変化に強い生き物なのか怖くなります。
もしこの先、大きな変化(戦争や気温の変化)が起こって人間が滅んだとしてもゴキブリは生き延びるといわれていますね。
1匹のメスは生涯に500匹の子供を産む
「ゴキブリは一匹見つけたら100匹はいると思え!」と昔から言われていましたが、それも頷けるようなデータがあります。
家の中でよく見かける全身が真っ黒のクロゴキブリのメスは一生で400匹から500匹の卵(子供)を産むのだとか。
つまり一組のゴキブリのカップルが家に侵入し、そのまま放置したら400匹から500匹まで増えてしまうわけ。
その子供がまた卵を産んで……と計算していくと天文学的な数字に。
やはり一匹殺したからといって安心せず、巣もろとも駆除しない限りゴキブリとの戦いは終わりません!
カビキラー以外のゴキブリの退治方法5選
というわけで、ゴキブリは見つけたら即始末がベスト。
家のどこかにいる見えないゴキブリもあらゆる策を講じて根絶やしにしないといけません。
カビキラー以外の退治方法が以下の5つです。
- アルコールスプレーで動きを止め叩く
- 界面活性剤入りの洗剤/シャンプー/ボディーソープ
- ベイト剤(毒餌剤)
- ゴキブリホイホイ
- 蚊取りスプレー
部屋にゴキブリが出たら手近にある道具を使って退治します。
家のどこかに潜むその他大勢のゴキブリたちは、毒餌剤(ブラックキャップやコンバットなど)で巣ごと退治しましょう。
殺虫剤もそうであるように毒餌剤の毒に対しても耐性がつく場合もあるので、様々な種類を混ぜたり、一年ごとに種類を変えるなどして柔軟に対応してみてください。
ゴキブリにまつわる2つの誤解
ゴキブリについて調べていくとゾッとするようなエピソードがいっぱいで、気持ちが悪くなってきました……。
ただ、世間で信じられているゴキブリの常識のなかには明らかな誤解やデマもあります。
その代表的なのがこちらの2点。
叩き殺すまえに卵を産んでしまうのはウソ
メスのゴキブリを殺すとお腹の卵がかえって、子供がうじゃうじゃ湧いてくる……
どこの誰が言い出したか分かりませんが、誰でも聞いたことがあるようなハナシ。
都市伝説めいてますが、信じている人も多いですよね?
しかし、これは完全な誤解であり、メスゴキブリが死んでも、その場で子供が生まれたりはしません。
全身が黒いクロゴキブリのメスは卵鞘(らんしょう)という卵のパック(黒い豆のようなもの)を暗くてジメジメした壁などに産み付けます。
一方、小さめで全身が茶色いチャバネゴキブリのメスは、卵鞘をお腹に付けたまま20日間くらい生活します。
そのため卵鞘を抱えたチャバネゴキブリのメスを殺すと、ポロッとその卵鞘を現場に落としていくことも。
それを見た人が「死ぬと同時に卵を産んだ」と誤解したのかもしれませんね。
飛べないゴキブリのほうが多い
ゴキブリは追い詰められると人間に向かって飛んでくるという恐怖感があり、殺虫剤を持って追いかけるのすら怖い人もいます。
しかし、すべてのゴキブリが飛べるわけではなく、飛べるゴキブリですらほんの少し飛ぶくらい。
なので、おおげさに恐れる必要はありません。
全身が茶色くて小型のチャバネゴキブリはそもそもまったく飛べない種類です。
家の中で最も見かけることが多い全身が黒く大きめのクロゴキブリは恐ろしいことに飛べます。
ただ、身体の重さに対して羽が小さいため地面から飛び立つことは苦手で、壁から地面へ滑空する格好で飛ぶことがほとんど。
それに飛ぶのは気温や湿度が高い時期がほとんどで、ブンブンと始終飛び回るわけではないので、安心してください。
ゴキブリは積極的に退治したほうが良い理由
カビキラーでゴキブリを退治しようとしたけれど、逃してしまった……。
そうなると大抵の人はそのまま放っておいてしまうもの。私だって正直そうしたくなります。
でも、ゴキブリは「THE害虫」と呼びたくなるほど、人間にとっては有害な存在です。
その一番の理由がゴキブリが保有している菌。
食中毒の原因になる病原菌を運んでくるため、特に夏は危険です。
非常に珍しいケースながら、耳の奥が痛くなったりガサゴソと音がするので耳鼻科で診てもらったら、耳の奥から小さなゴキブリが出てきたなんてケースもあるとか。
ゴキブリは人間が寝ている間に耳の中に入り込んだり、肌を食べたりすることもあるそうです。
人間の生活のすぐ近くに存在するせいか、ゴキブリがアレルギーの原因になることも知られています。
ただ気持ちが悪いからという理由だけでなく、健康的な生活のために家の中から一掃しましょう。
まとめ
ゴキブリをカビキラーで退治できるのか、くわしくご紹介してきました。
最後に要点を簡潔にまとめますね。
- カビキラーは界面活性剤のおかげでゴキブリに効果的
- かけても即死はしない
- 界面活性剤を含む食器洗剤でも同様の効果がある
- 使うときは換気・装備を整える
- 基本的に浴室以外では使えない(床が変色するため)
お風呂にゴキブリが出て、そこにカビキラーしか無ければ、それを使えば確実に退治できます。
もちろん、逃げられなければのハナシですが…。
ただ、界面活性剤を含むシャンプーやボディーソープがあれば、そちらで代用したほうがベター。
刺激の強いカビキラーよりも準備や後片付けが格段に楽ですから。
正直、なにがなんでも優先すべき退治方法とは言えないのが私の結論。
その他のゴキブリ退治法を別記事にまとめているので、そちらもあわせて御覧ください。
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