アパートって、湿気がひどい物件が多くないですか?
私も過去に何度か
一年中ジメジメ……すぐ引越したい……
と後悔するほど、湿気に悩まされる部屋に住んだことがあります。
ただ、その湿気の原因って、「物件由来」と「自分由来」の2つがあるんですよ。
そこで、ここでは
- アパートの湿気がひどい意外な原因
- アパートの湿気とカビの完璧な対策方法
この2つを長文になりますが、徹底的にくわしく解説していきます。
アパートの湿気がひどい5つの原因
アパートの湿気がひどい原因は、だいたい以下の5つのどれか(または複数)に絞られます。
- アパートの構造がコンクリート製だから
- アパートと隣家の距離が近い
- アパートの1階に住んでいるため
- アパートの構造上、窓の数が少ないため
- 自分の生活習慣のせい
アパートの構造がコンクリート製だから
アパートの構造(どんな素材で作られているか?)によって、湿気のたまり具合は変化します。
一般的なアパートの構造は、以下の3つのどれか。
- 木造
- コンクリート
- 鉄筋コンクリート
このうち、コンクリートと鉄筋コンクリートのアパートは、気密性が高いため、冬はしばしば結露の原因になります。
アパートと隣家の距離が近い
お住まいのアパートの窓を開けると、すぐ目の前に隣家が迫っていないでしょうか?
土地が高い都心部では、ほとんどがそんな立地条件でしょう。
隣家と近いと日当たりが悪くなるのは常識ですが、湿気については日当たりよりも「風通し」が悪くなるのが問題なんですね。
部屋の中のジメジメした湿気が外に抜けず、こもってしまうためカビが生えやすい環境になってしまいます……。
アパートの1階に住んでいるため
もしかしてアパートの1階部分に住んでいませんか?
アパートの1階は上階と比べて
- 地下から発生する湿気の影響
- 地面に落ちる雨の影響
- 防犯対策や視線を避けるため窓が開けにくい
こんな理由から、湿気がひどくなる傾向にあります。
マンションは3階建て以上が当たり前ですが、アパートは2階建てが普通。
そのため、どうしても1階部分に住む機会が多いので、湿気で悩む人が跡を絶ちません……。
アパートの構造上、窓の数が少ないため
お住まいの部屋を思い浮かべてください。
窓が付いているのは
- 玄関側
- ベランダ側
の2箇所だけですよね?
アパートは角部屋以外、すべて左右に部屋が接しているため、構造上、どうしても窓の数が少なくなる運命(さだめ)……。
一軒ずつ離れて建つ一軒家と比較すると、一目瞭然です。
- アパート:□□□□
- 一軒家:□ □ □
一軒家なら東西南北に必ず一個以上の窓がありますが、アパートは南北(または東西)に2~3個あるのみ。
これでは風の通り道が少なく、湿気が溜まるのは明白でしょう。
自分の生活習慣のせい
「アパート」という住環境のせいで湿気がひどいのは仕方ありません。
しかし、自分自身の「生活習慣」のせいで湿気をひどくしているケースも……。
代表的なものがこの3つ。
- 換気する習慣がない
- 風呂の水を溜めたままにしている
- 考えなしに部屋干しをよくしている
この事実を踏まえて、アパートの湿気を減らす具体的な方法を見ていきましょう。
今すぐできる!アパートのひどい湿気対策15選
湿気が溜まりやすいアパートに住んでいて、すぐに引っ越せないときでも、部屋の湿度を下げることは可能です。
「完璧に!」とはいかないまでも、カビが生えるほど鬱陶しい環境からは改善されるます。
ぜひこの15個の対策をお試しください。
- 換気する習慣を作る
- 除湿機を買う
- エアコンの除湿機能(ドライ)を使う
- 「24時間換気」を切らない
- 換気扇を24時間つけっぱなしにする
- 入浴後の湿気を風呂場から逃さない
- 湯船にお湯をためたままにしない
- 調理中と調理後は換気扇をつけておく
- 部屋干しするときは換気を徹底する
- 家具同士や壁との間に隙間を作る
- 大きな観葉植物を置かない
- 布団やマットレスを定期的に干す
- クローゼットや押入れを開けて換気する
- 水蒸気が出る暖房器具を使わない
- 水槽を置かない
換気する習慣を作る
窓が少ないアパートでも空気を入れ替えて、湿度を下げることは可能です。
換気の際、大切なのは、窓を2箇所開けること!
風の「入り口」と「出口」を作るため、合計2つの窓を開けないといけません。
もし、開けられる窓が1つしかないときは、窓に向かって扇風機やサーキュレーターの風を送ると、部屋の空気が外へと排出されます。
朝、起きたときや帰宅した後、湿度が高くなる時期は1時間1回、5分くらいは窓を開けて換気する習慣をつけましょう。
除湿機を買う
室内の湿度がひどく、換気してもカビが生えるくらいの重度ならば、除湿機の購入を検討しましょう。
さすが除湿専門の機械だけあって、タンクにずっしりと溜まるほどグングンと湿気を吸い取ってくれますよ。
ただ、一人暮らしの狭い部屋には邪魔に感じますし、室温が上がってしまうという欠点もあります……。
欠点をふまえてどうせ買うなら、衣類乾燥に使える除湿機を選ぶといいでしょう。
エアコンの除湿機能(ドライ)を使う
アパートの部屋にエアコンがあれば、その除湿機能(ドライ)で、湿度を下げられます。
エアコンの除湿機能には、以下の2種類がありますから、使う季節(気温)に合わせて選びましょう。
- 弱冷房除湿⇒湿度と室温を下げる
- 再熱除湿⇒室温を下げずに湿度を下げる
梅雨時から真夏にかけては弱冷房除湿、秋から冬にかけては再熱除湿が向いています。
なお、電気代については再熱除湿のほうが食いますのでご注意を。
「24時間換気」を切らない
2003年以降に建てられたアパート(マンションや一軒家も含む)には、24時間換気システムが装備されています。
この24時間換気システムは、高気密化が進んだ住宅の結露やカビの発生などを防ぐためにあります。
ですから、うるさいから、または電気代がもったいないからと勝手に切るのはやめて、電源をオンにしておきましょう。
電気代は1ヶ月24時間つけっぱなしでも、せいぜい100円前後ですから。
風呂場の換気扇を24時間つけっぱなしにする
アパートの風呂場には普通、窓は付いていません。
そのため水を使う風呂場は、いつも湿度が高く、カビが生えることもしばしば……。
風呂由来の湿気をアパートの外に逃がすためには、24時間ずっと換気扇をつけっぱなしにします。
お風呂の換気扇の電気代は1日約12円程度で、仮に1ヶ月つけっぱなしでも372円ほど。
一年中というわけではなく、あくまで「湿度が高いな」と感じる時期だけでも常時ONの状態で生活してみてはいかがでしょうか。
入浴後の湿気を風呂場から逃さない
入浴中はもくもくとお湯から水蒸気が立ち、風呂場は湿度がマックス!
この湿気がアパートの部屋全体に行き渡ったら、大変ですね。
入浴後は風呂場の扉をきっちり閉めて、換気扇をつけたままにして湿気をすべて外に逃がしてしまいましょう。
湯船にお湯をためたままにしない
湯船に張ったお湯を一回の入浴では捨てず、翌日以降に沸き直して使われる場合。
たぶん入浴後は湯船に蓋をしていると思いますが、それでも湿気が他の部屋へと多少でも漏れるのは確実です。
湿気が気になる季節だけでも残り湯はその都度捨ててみて、部屋の湿度がどうなるか確かめてみましょう。
調理中と調理後は換気扇をつけておく
自炊派の方は要注意。
調理中に出る湯気も、立派な湿気の原因のひとつです。
調理中はもちろん、調理が終わったあともしばらくは台所の換気扇をつけておいて、余計な湿気を外に追い出すように心がけましょう。
部屋干しするときは換気を徹底する
天気が悪い日や外干しに抵抗がある人は、仕方なく部屋干しをするはず。
しかし、湿った衣服から蒸発する湿気は馬鹿にならず、湿度を上げてしまいますよ。
部屋干しから湿気を発生させないためには、換気をしつつ、短時間で終わらすのがポイント!
扇風機(サーキュレーター)の風を当て、換気扇をつけると短時間で乾きます。
決して、部屋に干して一昼夜置いておくとか、そういう干し方はやめましょう。
家具同士や壁との間に隙間を作る
湿気を外に逃がすには、家具の配置も重要。
せっかく窓を開けても、家具が空気の流れを邪魔しちゃいますから……。
狭い部屋に家具を置きすぎないことも必要ですが、それ以外にも
- 家具と家具の隙間を開ける
- 家具と壁の間を5cmほど開ける
といった配置変更をしてみてください。
これで空気が通る道が生まれ、湿気が逃げやすくなります。
大きな観葉植物を置かない
観葉植物が発散する水蒸気も馬鹿になりません。
特に気温が高い夏は、観葉植物の水やり頻度が高まり、そのたびに水分が蒸発して湿度が高まります。
湿気が気になる部屋なら、せいぜい卓上の小さな観葉植物を置くくらいに止めましょう。
布団やマットレスを定期的に干す
「人間は寝ている間にコップ一杯の汗をかく」と聞いたことがありませんか?
個人差はあるでしょうが、それくらい寝ている間に汗をかき、それが布団やマットレスに吸収されているのかもしれません。
フローリングの床に布団を敷いて寝たら、床がしっとりと濡れて、やがてカビが生えたこともありましたっけ……。
毎日は難しくても、週末には布団やマットレスを干して、湿気を飛ばすようにしたいですね。
そのために、干しやすい寝具を選んで買うことも必要になります。
クローゼットや押入れを開けて換気する
クローゼットや押入れは、湿気を含んだ寝具をしまうことに加え、狭く閉鎖された空間です。
そのままでは非常に風通しが悪いので、寝具を閉まったらしばらく開けておいたりして、定期的な換気を行いましょう。
スノコを敷いたり、除湿剤を置くのも有効ですよ。
水蒸気が出る暖房器具を使わない
ガスや灯油を燃料に使うストーブやファンヒーターは、使用中に水蒸気を発生させます。
その量はなんと1時間あたり約200mlだとか。
一人暮らしのアパートで使用している人は、ほんのわずかだと思いますが、湿気がひどいと嘆くなら、これらの暖房器具は使用中止しましょう。
逆にエアコンの暖房は空気が乾燥するので、その点ではうってつけですね。
水槽を置かない
金魚や熱帯魚などを飼う水槽も水蒸気の発生源。
長年飼っていたのを手放すのは辛いと思いますが、一時的にでも実家に預けるなどしてみてはいかがでしょうか。
次の引越しで湿度の低いアパートに移ったら、取り戻すことを目標にがんばりましょう。
アパートの結露によるカビを防ぐ方法と秘訣
最後に、湿度の上昇によるカビを防ぐための方法・秘訣をご紹介します。
窓の結露を見つけたらすぐ拭いて換気する
結露ができるのは、決まって窓ですよね。
結露は拭くべきか、それとも拭いてもキリがないと論争がありますが、私の意見では拭くべきですね。
そのまま放っておくと、カビることが多いですから。
結露は室内と窓の外との温度差が原因なので、雑巾などで拭き取った後、窓をほんの少し開けて換気します。
寒い冬で温度が下がるのが嫌なら、換気扇で換気しても同じ効果がありますよ。
湿度計を置いて湿度40~60%を目安に管理する
湿気は目に見えませんから、湿度計で測るしかありません。
デジタルの時計に温度計と湿度計が付いた安い製品があるのでそれを用意し、部屋の湿度をいつでもチェックできる体勢にしましょう。
ちなみに人間にとってちょうど良いのは、湿度が40~60%だと言われています。
60%以上に上がっていたら、窓を開けたり、除湿機能を使って下げることを考えましょう。
まとめ
アパートの湿気がひどい原因がこちら。
- コンクリート製で気密性が高いから
- 隣家と接していて風通しが悪いから
- 1階に住んでいて湿気の影響をうけやすいから
- 窓の数が少ないから
これを解決するには、3階以上のアパート(マンション)に引越すことですね。
2階までは、どんなアパートでも同じような環境ですから。
立地条件によりますが3階以上になると、人目を気にせず窓を開けやすくなり、隣家に遮られず心地よい風が通るのでカラッとした毎日を送れます。
ただ、そう簡単に「はい、引越します」とはいかないもの……・
除湿機能を使ったり、定期的に換気したり、生活習慣を変えて、我慢できるレベルまでは湿気を抑えるチャレンジをしてみてください。
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