災害で避難したときは、電気やガスが使えません……。
キャンプに行ったときには、わざわざ温めるのが面倒……。
だから、サトウのごはんを「そのまま食べたい」と思いますよね?
でも、いざ蓋を開けてみると、そこにはカチカチのご飯が……。
私は何度か災害に遭ったり、キャンプ経験もあったり、おまけに男の一人暮らし。
だから、サトウのごはんの扱いにはちょっとした自信があります。
そこで、この記事では
- サトウのごはん(パックご飯)はそのまま食べられる?
- そのまま炒めてチャーハンやオムライスを作れる?
- そのままカレーにかけて食べられる?
- 雑炊やお茶漬けならそのままOK?
などなど、こんな情報をまとめていきます。
コレを読めば電子レンジでチンできなくても、サトウのごはんは普通に食べられますし、災害のときでも役立つこと間違いなしですよ。
サトウのごはんはそのまま食べられる?(災害時など)
まず、結論から書くと、サトウのごはんはそのままでは食べられません。
その根拠として、サトウのごはんを販売するサトウ食品の公式サイトに、こんな説明がありますので、こちらをご覧ください。
加熱せずに食べることができますか。
必ず電子レンジで加熱調理してお召し上がりください。
つまり、一切加熱せず冷たい状態のままでは食べられない!とメーカーが公式に注意喚起しているわけですね。
サトウのごはんは加熱しないと食べられない2つの理由
では、なぜサトウのごはんは加熱しないと食べられないのか、その理由は2つあります。
- 消化不良を起こすため
- パサパサで美味しくないため
そんな理由で食べられないの?
一体、どういうこと?
などなど、人によって反応は様々でしょうけれど、どちらも聞けば深く納得できる事実ですよ。
食べちゃいけない理由をひとつずつ、確認してみてください。
消化不良を起こすため
温めていないサトウのごはんをそのまま食べると、とても消化に悪く、人によってはお腹を下す可能性があるんですよ。
消化不良を起こすのは、温めていないサトウのごはんの「でんぷん」が「老化」していて、固くなっているのが原因。
家で炊いたご飯を冷蔵庫で保存しておくと、カチカチになるのと同じ状態です。
そもそも、ご飯は炊くと、でんぷんの間に水が入り込み、そのおかげで
- ねばりが出る
- やわらかくなる
こんな変化が起こります。
この変化を「糊化(こか)」と呼びます。
しかし、時間が経つにつれ水分が飛んでいき、でんぷん同士が結びついて、再び硬い状態に戻ってしまうんですね(これがでんぷんの老化)。
サトウのごはんは一旦炊いたものをパック詰めしているため、でんぷんが老化するのは仕方がないこと。
ですから、温めて食べないといけないわけです。
パサパサで美味しくないため
私は消化能力には自信があるから、サトウのごはんもそのまま食べて平気でしょ!
そう思う人も中にはいるかもしれません。
しかし、消化不良うんぬんという理由以前に、温めていないサトウのごはんはパサパサ・ポロポロ・ボソボソして食べられたものじゃありません……。
例えて言えば、冷蔵庫で3日間くらい保存したご飯を温めずに食べるようなもの。
よっぽどの緊急事態じゃなければ、絶対に食べないほうがいいのは間違いありませんよ。
サトウのごはんにそのままカレーをかけて食べるのは無理!
サトウのごはんを温めず、そのまま上からカレーをかけて食べるのは無理です。
いくらアツアツに温めたカレールーをかけたところで、サトウのごはんのポロポロ感が元に戻ることはありません。
冷めたカレールーは言わずもがな、ですね。
温めたカレーをサトウのごはんにかけて、ぐちゃぐちゃに混ぜてから15分ほどそのままにしておけば、多少はお米が柔らかくなるかもしれません。
でも、全体が冷めてしまうでしょうから現実的な食べ方ではないでしょう。
サトウのごはんはそのまま炒めてチャーハンやオムライスを作れる!
サトウのごはん(及びパックご飯全般)は、そのまま炒めると、チャーハンやオムライスが作れますよ。
実際にキャンプをする人たちは、その調理方法で作っています。
この動画では、屋外で調理していますが、もちろん家のフライパンとガスコンロでも同様に調理可能です。
チャーハンなどを作るためにサトウのごはんを炒めると、油・調味料・野菜の水分をご飯が吸うため、
このように安心して食べられるお米になるんですね。
その証拠に、サトウ食品ではサトウのごはんを炒めて作るチャーハンのレシピを公開しています。
■参考リンク:チャーハン – サトウ食品
チャーハンやオムライスなどの「炒め飯」では、加熱前のサトウのごはんのボソボソ感が、パラパラしたチャーハン作りにはプラスに働きます。
キャンプや非常時だけでなく、普段から試してほしい食べ方ですよ。
サトウのごはんはそのまま雑炊にできる!
サトウのごはんはそのままグツグツ煮込むことで、雑炊にもできます。
鍋にだし汁を沸かし、そこにお好みの具材と冷たいままのサトウのごはんを入れて煮込み、あとは適当に味を付けるだけ。
事前に電子レンジで温めておく必要はありません。
この他にリゾットなども電子レンジで加熱しないで、そのまま調理可能です。
雑炊やリゾットなどをサトウのごはんで作るメリットは、スープの味をご飯が吸い込んでくれる点。
パサパサで水分が少ない状態で保存されているので、逆にそれが有利に働くわけですね。
サトウのごはんはそのままお茶漬けとしては食べられない
サトウのごはんを温めず、そのまま茶碗に入れ、その上からお茶漬けの素とお湯を注いでも、お茶漬けとしては食べられません。
沸騰したお湯を注いだくらいでは、ボソボソの状態から、ふっくらしたご飯には戻りませんから。
お茶漬けにするには、電子レンジでチンする必要があります。
サトウのごはんを災害で停電したときに食べる方法
サトウのごはんは、そのまま食べられず
- 電子レンジで加熱する
- 湯煎する
- フライパンで炒める
- 鍋で煮る
このいずれかの方法で、必ず「熱」を通さないといけません。
ただ、非常時にはまず電気とガスは止まる可能性が高いので、それ以外の熱源を用意しておくべきですね。
事前に用意しておくもの
そこで出番になるのがカセットコンロです。
冬に鍋物をするときに使うので備えている家庭も多いと思いますが、一人暮らしの人だと無い場合も。
でも、いざというときのために用意しておいたほうがいいでしょう。
災害時にサトウのごはんを温めて食べるのに必要な道具が以下の4点です。
- カセットコンロ
- カセットボンベ
- 鍋
- 飲料水
鍋に飲料水を入れ、フィルムを剥がさないでサトウのごはんを入れます。
そして、15分ほど加熱すれば食べられますよ。
常温の水でも食べられる非常食用のご飯
災害時にはなるべく水や燃料を節約したいもの。
サトウのごはんを食べるために15分も煮るのはもったいない燃料がもったいないのは確か……。
ですから、非常食用の食料としては、サトウのごはんはあまり適しません。
その代わりに私が常備しているのが「アルファ米」。
アルファ米は常温の水を入れるだけで食べられるので、一切の加熱用の燃料を必要としないんですね。
ただ、サトウのごはん(レトルトご飯)と比較した場合
- 味や食感が劣る
- 量が少ない
- 値段が高い
以上3つのデメリットもあります。
非常食としてどちらかではなく両方を備蓄しておくと安心ですね。
災害時にそのまま食べられる主食系の食料
日本人の主食はお米なので、災害時の主食としても「ご飯」がまっさきに候補に上がります。
ただ、サトウのごはん(パックご飯全般)やアルファ米も含めて、「加熱するための燃料」と「水」のどちらかがないと食べることはできません……。
非常食として「そのまま食べられない」のは大きな欠点ですから、パッケージを開けたらすぐ食べられる主食系の食料も用意しておくべきですね。
その候補がこちらの2つです。
- 乾パン
- 缶入りパン(缶詰パン)
乾パンは昔からお馴染みですが、最近注目されつつあるのが缶入りのパン。
その名の通り缶に入ったパンで、5年も保存できるタイプもあります。
硬い乾パンと違い、やわらかい食感で、おいしいと評判。
間を開けるだけで食べられますし、重さも軽いので持ち出すのも楽。
形状的にかさばる点だけはデメリットですが、それさえ目をつぶれば米系の非常食よりも優れている点が多いですよ。
まとめ
- サトウのごはんはそのままでは食べられない
- そのまま食べられない理由は「消化不良」と「不味い」ため
- 熱いカレーをかけても食べられない
- 炒めればチャーハンやオムライスとして食べられる
- 煮込めば雑炊やリゾットとして食べられる
- 熱湯をかけてもお茶漬けにはならない
- 非常食としては水だけで食べられるアルファ米がお勧め
- 乾パンや缶入りパンなら燃料や水なしで食べられる
一言でまとめると、サトウのごはんは加熱前提で作られた食品ということ。
温めれば炊きたてのご飯に近い味になりますが、そのためには燃料やら水が必要なのは平常時から頭に入れておきたいところです。
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