- 一人暮らしで猫を飼うのはかわいそう?
- 大半の猫は孤独に強いですが、ひとりだと不安になる猫もいます。
一匹で長時間過ごせる性格の猫を選び、環境を整えてやれば、猫にとってストレス無く飼うことができます。
一人暮らしでも猫を飼いたい人は、たくさんいるはず。
でも、人間の勝手な都合で、昼間はひとりで過ごす環境で飼っていいのか不安ですよね?
そんな心優しい人のために、ここでは
- 一人暮らしだと猫がかわいそうな理由
- 一人暮らしでも猫がかわいそうじゃない飼い方
などを解説します。
一人暮らしだと猫がかわいそうな3つの理由
一人暮らしをする人が猫を飼うと、かわいそうな理由がこの3つです。
- 「人好き」で孤独に弱いタイプもいる
- 温度変化や雷がストレスになる
- 運動不足になる
ネット上では「かわいそうではない」の意見が多いですが、それはあくまで自分が飼っているケースを想定しているだけ。
可能性として、猫をひとりで部屋に置いて「留守番」させるのは、こんな問題があるんですよ。
「人好き」で孤独に弱いタイプもいる
- 猫は人ではなく「家」につく
- 猫は群れではなく単独で行動する
- 猫は1日の16時間~20時間は寝て過ごす
こんな理由から、猫は孤独に強く、人が構う必要はないため、一人暮らしでも全然飼えると主張する人もいます。
ある面では事実ですが、それはケースバイケース。
人間にいろんな性格の人がいるように、猫にもいろんな性格がいます。
生まれつきの性格と、あなたが飼う前の生活で
- 以前の飼い主(ブリーダー)にべったりなついていた
- 多くの親兄弟や仲間の猫と一緒に暮らしていた
こんな環境で育つと、「人好き」で「孤独に弱い」性格になることも。
そんな人好きの猫は、昼間さびしくて飼い主を探して鳴いていたり、飼い主が帰宅後に風呂でもトイレでもどこでもべったりくっついて離れなかったり……。
そんな猫たちにとって飼い主と離れた状況は、「分離不安症」という極度に不安な状態に長く放置されるわけです。
温度変化や雷がストレスになる
室内の温度変化
猫は暑さに強く、寒さに弱いのは誰でもご存知でしょう。
一人暮らしの部屋は、無人になるため、温度は外の天候次第。
いくら猫が暑さに強いとはいえ、真夏に締め切った屋内で30℃を越える高温になれば暑すぎるのは当然。
寒さに弱い猫にとって、真冬の室内が10℃を切ると耐え難い寒さになります。
つまり、一人暮らしだと温度管理の面で猫にとっては非常にかわいそうな環境になるんですね。
雷の稲光と雷鳴
くわえて、雷の問題も。
猫のなかには、雷の稲光や「ゴロゴロゴロ……ドーン!」と轟く雷鳴にビックリしてパニックを起こす子もいます。
安全な場所に隠れようと部屋の中を走り回ったり、恐怖で全身を震わせたり……。
にゃーにゃー鳴く猫もいて、そんなとき周りに誰もいない状態だとかわいそうですね。
鳴き声や走り回る音が隣室や階下に迷惑になる場合もあります。
運動不足になる
一人暮らしの部屋は、大抵が1Kのワンルームタイプがほとんど。
そんな狭い環境に猫を飼うと、歩き回れるスペースはほとんどありません。
飼い主がいれば、猫じゃらしやボールを投げて遊ばせることができるので、体を動かす機会が作れます。
しかし、一人暮らしだと朝晩に相手をしてあげるくらいで、飼い主がいない日中はほとんど寝ているだけの生活に……。
その結果、「食っちゃ寝」の運動不足の状態になりかねません。
実際、室内で飼われている猫の肥満率はけっこう高いと思われます。
一人暮らしでも猫がかわいそうじゃない飼い方
猫がかわいそうだと分かっても、それでも飼いたいと思う人は多いはず。
しかし、不自由でストレスのある生活を猫に強いるのは人間のエゴです。
ただ、以下の点に気を配ってやれば「かわいそう度」が下がり、快適な環境を提供できるでしょう。
- 一匹でいても平気な性格の猫を選ぶ
- 2匹ペアで飼う
- エアコンで温度管理を徹底
- 自動給餌器や給水器を設置
- 声掛けができる留守番カメラで遠隔から声掛け
- 運動できるキャットタワーを設置
経済的な事情などですべてを取り入れるのは無理かもしれませんが、参考までにチェックしてみてください。
一匹でいても平気な性格の猫を選ぶ
多頭飼育の期間が長った猫を譲り受けると、一匹で家に長時間おいておくのは猫にとってかわいそうです。
そういった環境で育った猫は一人暮らしには向きません。
ペットショップやブリーダーで子猫を買う場合は、どんな性格なのか売り主に質問して確かめるといいですね。
売り場でツーンと一人で眠っているタイプは、「ひとりで過ごすのが好き」な猫かもしれません。
もちろん、生まれつきの性格もあるため、飼わないと分からない部分があることは確かです。
2匹ペアで飼う
猫を同時に2匹飼うと
- 孤独の緩和
- 運動不足の解消
- 退屈やストレスの解消
という3つの点でメリットがあります。
一匹では飼い主がいない日中は寂しい状態が続きますが、仲間の猫がいれば寄り添って孤独がまぎれます。
それに猫はお互いを追いかけ回す「追いかけっこ」が好きですから、自然と運動不足の解消につながります。
また、一匹だと刺激がなく退屈な時間が長いため、ストレスを感じて家具やふすまで爪とぎをして傷つけるかもしれません。
その点、2匹いればお互いが刺激になり、飼い主がいないときの「相手」になってくれるので、想像以上にメリットは大きいでしょう。
エアコンで温度管理を徹底
猫にとって今の日本は夏も冬も快適とはいえません。
電気代はかかりますが、猫を飼う以上、不在時でもつねに電源を入れておくのがベスト。
猫にとって快適な室温は、25℃と言われています。
これが一年を通して、ひとつの目安になるでしょう。
ただ、気温の上がり下がりが激しい夏と冬は、以下の温度くらいにしておくと猫にとっても人間の懐(電気代)にとっても許容範囲になります。
- 夏場:27℃前後
- 冬場:23℃前後
涼しすぎず暖かすぎないくらいの室温をキープして、猫の体調管理をしてあげたいですね。
自動給餌器や給水器を設置
猫の餌も水も以前は、出かける前にお皿に入れておくのが当たり前でした。
しかし、それではすぐに食べてしまったり、イタズラをしてこぼしてしまうことも……。
長時間、空腹で過ごしたり、水が飲めない状態におくのは猫にとってかわいそうすぎます。
ただ、いまでは時間がくると自動的に餌がセットされる自動給餌器や、適度な飲料水が供給される給水器が販売されています。
こうした便利グッズを用意してあげて、不在のマイナス点をカバーしてあげましょう。
声掛けができる留守番カメラで遠隔から声掛け
インターネット経由でスマホで自宅にいる猫の様子を確認できる留守番カメラがあります。
最近では、ただ映像を眺めるだけでなくカメラについたスピーカーから、こちら(飼い主)の声を聴かせて挙げることも可能。
こんな機器が用意すれば
- 【飼い主側】猫の様子を外出先から確認できる
- 【猫側】飼い主の声を聴いて安心できる
といった点で、双方にメリットがあるんですね。
落雷や豪雨で怯える猫を落ち着かせたり、猫の急病にもいち早く気づくことが可能。
猫の気持ちは分かりませんが、機械の仕組みを理解できない猫にとっては近くに飼い主がいてくれると、いい意味で誤解してくれるはずですよ。
運動できるキャットタワーを設置
猫は高いところがすきな動物。
そのため、横に移動するスペースよりも上下移動ができるスペースの確保が大切なんですね。
それを実現するのがキャットタワー。
- 駆け上る
- 駆け下りる
- ジャンプする
といった運動がひとりでできるため、運動不足解消になります。
外敵から襲われる心配が少ない高所は猫にとって快適で、ストレスから解放されてホッと落ち着ける場所。
一人暮らしだと飼い主が離れてひとりで過ごす時間が長く、少しでも快適な環境を用意したいので、必須のアイテムといえるでしょう。
まとめ
- 一匹だと不安になる猫もいる
- 室温や雷鳴などがストレスになる
- 運動不足になりやすい
一人暮らしだと猫がかわいそうな理由は、以上の点でした。
一人暮らしで猫を飼っている人は世の中に無数にいます。
その猫たちがどんな気持ちで、飼い主がいない時間を過ごしているのか、言葉が話せないので不明です。
だからこそ、人間側が配慮して、無理やりこちらのエゴに付き合わせることのないようにしてあげたいですね。
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