正直、冷凍ご飯はお弁当には向きません。
なんとなく思いつきで冷凍ご飯をお弁当に詰めると、食べるときに後悔すること間違いなしですよ。
ご飯が固かったり、パサパサしたり、においがしたり……。
もし旦那さんに持たせたら、ブーブー文句を言われるかも。
でも、「ちょっとした工夫」をすれば、冷凍したご飯でもおいしくお弁当に入れて、持参することもできますよ。
そこで、ここでは
- そもそも冷凍ご飯がお弁当に向かない理由とは?
- 冷凍ご飯をお弁当にいれるための正しい冷凍&解凍方法
- おにぎり・チャーハン・混ぜご飯などでアレンジするアイデア
などなど役立つ情報を、オトコながら簡単な弁当を作って会社にもっていく管理人が解説していきます。
冷凍ご飯がお弁当には向かない2つの理由
冷凍ご飯がお弁当には向かない理由は、この2つの点があるからです。
- 水分が飛んでしまうため
- 冷凍独特のにおいがするため
では、この2つの点をくわしく見ていきましょう。
水分が飛んでしまうため
冷凍したご飯を解凍して弁当に入れた場合。
きっと食べる頃には、ボソボソした食感になっているでしょう。
その原因は「ご飯の水分が蒸発してしまう」ためです。
そもそも雑に冷凍したご飯はその時点で、すでに水分が飛んでポロポロ。
さらに冷凍庫のなかは極度の乾燥状態なので、冷凍期間が長引くほど乾燥が進みます。
ようやく食べる日が来てレンジで解凍すると、そこでまた水分が飛ぶことに。
くわえてお弁当を作ってから食べるまでの時間経過で、またまた水分が飛ぶという最悪な流れ……。
冷凍独特のにおいがするため
冷凍した食品を食べて、「なんかイヤな匂いがするな……」と感じたことはありませんか?
あの独特の「冷凍臭さ」の原因は、冷凍庫の中の匂いが食品に移ってしまうため。
冷凍ご飯もその例外ではなく、雑に冷凍庫につっこみ、冷凍保存する時間が長引くほど匂いが移っていきます。
そして、解凍したご飯をお弁当につめて、「臭いご飯」を食べることに……。
ただ、この2つの不味くなる原因も工夫をすれば、かなり軽減できるんですね。
冷凍ご飯をおいしくお弁当にいれるための冷凍&解凍方法
冷凍ご飯をお弁当にいれても、おいしさを損なわないようにするには
- 正しい冷凍のやり方
- 正しい解凍のやり方
この2つのステップを正しく行わないといけません。
とはいえ、難しいことはなく、ちょっと手をかければ大丈夫なので、さっそくそのやり方をチェックしていきましょう。
正しい冷凍のやり方
炊いたご飯の水分の極力飛ばさないで、さっとおいしさを閉じ込めるには、ちょっとしたコツがあります。
その冷凍のやり方がこちらです。
- 炊きたてのご飯を一食分取り分ける
- 広げたラップに載せて包む
- 粗熱が取れるまで置いておく
- フリーザーバッグに詰める
- 冷凍庫に入れる
お使いの冷蔵庫に「急速冷凍用の引き出し」があれば、そこで短時間で冷凍させてしまうのがベストです。
急速冷凍がない場合は、アルミトレイの上に載せて冷凍庫に入れると、冷凍までの時間が短縮されます。
もっとも大切なポイントは、炊きたてのご飯を時間を置かず、即冷凍すること。
湯気が立つご飯をラップに包むと、湯気が内側に付きますが、気にしないで平気ですよ。
これで水分が飛ばず、また冷凍庫の匂いが移ることなく冷凍保存ができます。
パサパサ感をおさえる解凍のやり方
冷凍ご飯の水分を飛ばさないためには、解凍のやり方も重要です。
水や料理酒などをかけて解凍するなど、世間ではいろんな方法が試されていますが、私が知る限り、このやり方がベスト。
- ラップをかけたまま電子レンジで1分30秒~2分温める
- ラップを剥がさずご飯を冷ます
- ご飯が冷めたらお弁当箱に詰める
解凍する時間はレンジのワット数(500~1000w)やご飯の量に合わせて、微調整してください。
もっとも大切なポイントは、レンジでチンしたらすぐにラップを剥がさないこと。
ラップを剥がすと湯気でどんどん水分が飛んでしまうので、ご飯が冷めるまではそのままにしておきましょう。
冷凍ご飯の自然解凍はNG!そのまま凍ったままお弁当には入れられない
お弁当のご飯は基本的に出先(会社や学校)で温めないで、冷たいまま食べるのが普通ですよね?
自然解凍したご飯でも食べる直前に電子レンジで温めるら、おいしく食べられます。
ですが、食べる直前に温めないで、自然解凍で溶けたご飯を食べると、パサパサとして少し芯が残ったような食感に……。
ご飯は冷凍するとデンプンが変化し、自然解凍では炊きたてのご飯の状態には戻らないんですよ。
お弁当に冷凍ご飯を入れる場合には、事前に一度「火を通す」作業が必須なんですね。
寒いと溶けない可能性がある
凍ったままの冷凍ご飯をお弁当箱に詰めた場合、気温の高い夏なら昼ごろまでにはまず間違いなく溶けています。
しかし、寒い冬にはお弁当を作ってからお昼までの4時間程度では、十分に溶け切らないことも。
ご飯の表面だけが溶けて、中心がカリッとアイス状態のご飯なんて、誰も食べたくないですよね……。
冷凍ご飯のお弁当をおいしく食べるアイデア8選
正しいやり方で冷凍ご飯を解凍し、お弁当に入れても、味に不満があるという方もいらっしゃるでしょう。
そんな「味にうるさい」方は、こんな8つのアイデアを試してみてください。
- 保温ランチジャーを使う
- スープジャーを持参しスープに入れて食べる
- おにぎりにしてお弁当に入れる
- オムライスにしてお弁当に入れる
- チャーハンにしてお弁当に入れる
- 混ぜごはんを冷凍してお弁当に入れる
- 「ゆかり」や「じゃこ」を混ぜてお弁当に入れる
- 温めたカレーや丼の具をかけて食べる
どれかひとつくらい、お気に召す方法があると思いますので。
ご飯を温かいまま持参できる保温ランチジャーを使う
冷凍ご飯を解凍して冷ますと、その過程で多少は水分が飛んでしまうのは事実。
それを避けるには、解凍したご飯が温かいうちに「保温ランチジャー」に入れてしまうのが一番。
保温ランチジャーとは、水筒みたいに「真空断熱構造」になっているため、高い保温効果があり、お弁当を温かいまま持参できるお弁当箱のこと。
正直、普通のお弁当箱よりも高価で、しかもサイズが大きめ。
でもそのおかげで、冷凍ご飯でもふっくらとしたおいしさを保ったまま職場へ持っていくことができます。
スープジャーを持参しスープに入れて食べる
ここ数年、若い女性を中心にお昼ごはんにスープを持参する人が増えています。
その際に使われるのが、「スープジャー」という保温機能があるスープ専用の携帯容器。
このスープジャーに洋風スープや味噌汁を入れて持参し、解凍してお弁当箱に入れてきたご飯を入れて食べるというアイデア。
見た目はちょっとよくないかもしれませんが、汁物の水分のおかげでご飯のパサパサ感は一切気にならなくなります。
スープジャーに入れてはいけないもの3種類!サーモス&象印
冷凍ご飯をおにぎりにしてお弁当にする
冷凍ご飯をおにぎりにするのは、ご飯のパサパサ感を防ぐのに有効な方法です。
おにぎりに巻く海苔が乾燥を防いでくれるからなんですね。
冷凍ご飯をおにぎりにするやり方がこちら。
- 冷凍ご飯をレンジで解凍する
- ご飯をボウルに入れてしゃもじでほぐす
- 料理酒を少々ふりかける
- 手に塩をつけておにぎりを握る
- おにぎりに海苔を巻いてからラップでくるむ
これで海苔とラップの二重の防御になるので、お弁当を食べる昼までに水分をキープしてくれます。
冷凍ご飯をオムライスにしてお弁当に入れる
すこし手間はかかりますが、見た目にもきれい、食べておいしいのがオムライスにする方法。
冷凍ご飯をレンジで解凍し、フライパンでケチャップと一緒に炒めて「ケチャップライス」にします。
そして、お弁当箱にケチャップライスを入れ、上から薄焼き卵で包めばオムライス弁当の出来上がり!
ケチャップがお米をコーティングし、さらにその上から卵焼きで覆うので、いくら時間が経っても水分が飛ぶことはありません。
特に寒さが厳しくて、ご飯がカチカチになりそうな冬に向いていると思います。
冷凍ご飯をチャーハンにしてお弁当に入れる
冷凍したご飯はパサパサになるというデメリットを逆手にとるのが、チャーハンを冷凍するという方法。
チャーハンは、ご飯の粒がベチャベチャくっつくよりも、水分が飛んでパラパラと一粒一粒が離れるほうがおいしいですよね?
そこで、お弁当用のご飯をチャーハンにしてから、それを冷凍すればいいんです。
でも、さすがに毎日チャーハンだと飽きるかも?
そんなときはピラフにするなど「炒めご飯」のバリエーションで変化をつけてみてはいかがでしょうか。
混ぜごはんを冷凍してお弁当に入れる
あらかじめ混ぜごはんを作って冷凍しておいて、それをお弁当に入れる方法。
鶏肉など脂のある具を使った混ぜご飯なら、水分が飛びづらいのでパサパサになりにくいでしょう。
解凍して「ゆかり」や「じゃこ」を混ぜてお弁当に入れる
冷凍ご飯はいくら気を遣って冷凍・解凍しても、固さよりも風味に不満がある!
という方は、ごはんに様々なものを混ぜてしまうといいかも?
ゆかりやじゃこ、またはフリーズドライの梅干しなどが候補。
これらをあらかじめ冷凍したご飯に混ぜ込んで、それをお弁当にいれてみましょう。
強い味が付くので、ご飯自体の味をごまかせるはず。
温めたカレーや丼の具をかけて食べる
会社に給湯室があり、電子レンジがあるなら、ラッキー!
レトルトのカレーや丼の具を温め、それを冷凍ご飯にかけて食べる方法はいかがでしょうか?
周囲の目もあるので、なかなか難しいかもしれません。
でも、汁気のある温かい具を上からかければ、どんなパサパサのご飯でも水分を吸って復活します。
自営業で仕事場には自分しかいない、そんな人ならお試しを。
冷凍ご飯をお弁当に入れても電子レンジがあれば問題なし
もし仕事場に電子レンジがあるなら、あなたは恵まれています!
多少、雑に冷凍・解凍したご飯でも食べる直前に温めれば、おいしさは取り戻せますので。
冷凍のまま持参して食べるときにチン!
また、かなり大胆なやり方になりますが、冷凍ご飯を解凍しないでお弁当箱に入れて、仕事場のレンジで解凍する方法もあります。
この方法なら、朝、解凍する手間が省けますし、温めてから時間が経ったご飯よりも確実においしいというメリットも。
ご飯を冷凍するときは、お弁当箱のサイズに合う大きさにまとめておくといいですね。
シウマイ弁当に入っているご飯みたいに、「俵型」に握っておくといいかも。
ご飯専用の容器(キチントさんなど)にご飯を入れて冷凍し、それを冷凍状態のまま会社に持っていくのが一番楽ちんでしょうね。
夏なんて、それが保冷剤代わりになって、おかず類を守ってくれますし。
冷凍するときにあらかじめ梅干しを入れたり、ゴマを振っておいてもOK。
冷凍ご飯以外でお弁当用のご飯を用意する手抜き技
冷凍ご飯をお弁当に使いたいと思う人は
- 朝、ご飯を炊くのが面倒(時間がない)
- ご飯をまとめて炊くのが習慣
- まとめて炊いて電気代を節約したい
などなど人それぞれいろんな理由があるでしょう。
そのなかで「朝、ご飯を炊くのが面倒(時間がない)」という理由で冷凍ご飯を使っていらっしゃる方なら、代案もありますよ。
それがレトルトのご飯(「サトウのごはん」など)を使う方法。
レンジで2分ほどチンすれば、ちょうど一食分のお弁当用のご飯として使えます。
もちろん、おにぎりにして持参すること可能です。
冷めても冷凍ご飯よりおいしい気もしますから、一度お試しください。
まとめ
冷凍ご飯をお弁当にいれる際の注意点をまとめてきました。
最後におさらいをすると
- 冷凍ご飯がお弁当に向かないのは水分の蒸発と匂いのせい
- 正しく冷凍と解凍をすればおいしく食べられる
- 冷凍ご飯を解凍しないでお弁当に入れるのはNG
こんなふうにやり方次第で、味は大きく違ってくるんですね。
少しお金をかけるなら、保温ランチジャーやスープジャーを買う。
少し手間をかけるなら、オムライスやチャーハン、おにぎりにする方法が有効です。
職場の給湯室に電子レンジがあれば、温めてしまうのが最善策。
おいしいお弁当作りにこの記事がお役に立てば幸いです。
冷凍チャーハンを弁当に自然解凍でそのまま入れるのは危険!
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