なんでも日本人の半数は、床生活をしているそうです。
そういえば友達の家に行くと大抵が床生活だし、私の実家だってそう。
でもねぇ、いくら馴染みがあるとはいえ、「さっさと止めたほうがいい」っていうのが私の意見です。
メリットとデメリットを比べると、デメリットのほうが多いですから。
それで私は数年前、重い腰を上げて「床生活をやめる」と宣言し、実行に移したんですね。
今回は、そんな
- 一人暮らしでの床生活のやめ方
- 「床に座らない生活」への移行の仕方
- 床生活のデメリット
などをご紹介していきましょう。
一人暮らしでの床生活のやめ方
一人暮らしで長く続けてきた床生活をやめるには、「勇気」と「お金」が必要です。
いや、大げさじゃなく
よし、床生活をやめるぞ!
という固い意思がないと、なかなか快適な床生活から抜け出すのは難しいですから。
まずは、いまの床生活での必需品を、思い切ってパァ~っと捨てちゃいましょう。
捨てるもの
捨てるものは、この4つです。
- ローテーブル
- 座椅子
- 座布団
- カーペットやラグ
ローテーブル
ローテーブルは座椅子に座ったときに、ちょうどよい高さ。
普通の椅子とは高さが合わないですし、横幅やデザインがミスマッチになるのでまず使えません。
座椅子や座布団
そして、床に座るあなたのお尻や背中を支えてきた座椅子と座布団。
名残惜しいですが、断腸の思いで捨てちゃいましょう。
カーペットやラグ
床にカーペットやラグを敷いていた場合は、それも椅子生活には不要というか邪魔になるので捨てちゃいましょう。
買うもの
不用品をサッパリと捨てたら、椅子生活を始めるにあたって必要なものをドーンとまとめて購入します。
必要なものは、だいたいこの4つです。
- テーブル
- 椅子
- テレビ台
- ソファ
テーブルと椅子のセット
一人暮らしだと1Kみたいなワンルームタイプがほとんど。
ワンルームだと、食事をしたりテレビを見たり、あるいは仕事や勉強する場所はひとつですよね?
だとしたら、食事・仕事(勉強)に使えるテーブルと椅子のセットが必要になります。
安価なものならセットで1万円台前半からありますよ。
どうせ椅子を買うなら座り心地の良いソファが欲しくなるところですが、ソファは基本的に背中を預けてぐたぁ~っと座るもの。
前かがみで食事をしたり、気合を入れて勉強や仕事をするには向いていません。
そもそもソファは高さが低いので、机の高さとも合いませんし……。
やはり背もたれが90℃近くある椅子を選びましょう。
テレビ台
床生活でテレビを床に置いていた方は、椅子生活の移行にあたってテレビ台も必要です。
テーブルと椅子の組み合わせだと、床に置いたテレビは視線が下過ぎて見えませんし、見えたとしても「見にくい」ことには変わりませんから。
ソファ
くつろいで座りたい方は、椅子の他にソファが必要です。
食事や勉強(仕事)をする場所と、ゆったりくつろいでテレビを観たりするスペースを分けたいときは、やっぱりソファがあるといいですよ。
畳の部屋でヘコミが気になる場合の対処法
築年数が古い賃貸アパート・マンションでは、いまだにオール畳の部屋も多く、仕方なく床生活を強いられている人もいるはず。
生活の中心(リビング)が畳部屋だと、そこにテーブルや椅子を置くのはさすがに気が引けますよね?
確実に畳がヘコミますし、退去時に修繕費用を求められることもあるので。
そういった場合は、テーブルや足の重みを分散させるとヘコミずらくなりますよ。
たとえば、こんなウッドカーペット。
広げた見た目が「フローリング風」になるので、部屋の印象が変わりますし、洋風の椅子やテーブルを置いても違和感がありません。
簡単に和室から洋室へ、ガラッと模様替えができるスグレモノアイテム。
余計なモノを買わずコストを抑えたい方は、床生活で使っていたカーペットやラグを敷くだけでも畳の負担は軽減できます。
ココがダメ!一人暮らしの床生活6つのデメリット
私が一人暮らしを始めた部屋というのが、築ウン十年のボロい「○○荘」的なアパートでした。
1Kのワンルームで、当然、床は畳。
だからこそ自然と床生活が始まり、それは次に越した少し洋風なアパートでも続きました。
でも、だんだんと床生活の悪い点ばかりに目がいくようになり、3回目の引越しの際に思い切って椅子生活に移行したんですね。
そんな私が考える床生活のデメリットがこの6つです。
- 生活にメリハリがなくだらけてしまう
- 腰を痛めやすい
- 姿勢が悪くなる
- 立ち上がるのが面倒だし大変
- 床が冷たい
- 膝小僧が黒くなる
生活にメリハリがなくだらけてしまう
床生活の人はきっと共感してくれると思いますが、家にいる間はこんな生活パターンになりますよね?
↓
ご飯を食べる
↓
テレビを見る
↓
寝転ぶ
↓
うたたね
床生活の一番の問題点は、すぐに横になれること。
- ご飯を食べ終えたら、寝転ぶ
- テレビを観ていて、寝転ぶ
- 勉強や仕事に疲れて、寝転ぶ
何をしていても「ちょっと疲れたから」とか理由をつけて横になり、そのまま昼寝の誘惑に抗えません………。
ふわふわの暖かいラグでも敷いてあったら、もう頭が上げられない!
これがまた、気持ちいいんですよ(だからやめられないわけです)。
つまり寝食に区別がつけにくく、メリハリのないだらけた生活になりやすいんです。
腰を痛めやすい
街のあちこちに整体の店があるように、日本人って腰が悪い人が多いですよね。
それって床生活が「隠れ原因」になっているんじゃないかと邪推します。
私はもともと腰が悪いほうではないですが、それでも休みの日に一日床に座って過ごすと、軽い痛みを覚えることがよくありました。
また、床生活に必須のローテーブルや座椅子を動かそうと、腰をかがめたときにピキーンと痛みが走り、軽いぎっくり腰を起こしそうなったことも……。
姿勢が悪くなる
椅子は背もたれがあるので、ある程度は姿勢を矯正してくれます。
しかし、床座りでは、誰だって猫背気味になるのは必然。
座椅子に寄りかかれば猫背にはなりませんが、長く座ってるうちにズルズルと頭の位置が下がって、腰に負担がかかる姿勢になりますよね。
もちろん、茶道や着物の先生みたいに正座をしてピシッと姿勢良く座ることもできます。
でもほとんどの人が、避けようもなく姿勢を悪くしているのではないでしょうか。
立ち上がるのが面倒だし大変
床に座った体勢から立ち上がるのと、椅子に座った体勢から立ち上がるのでは、明らかに床からのほうがパワーが必要。
ですから、床生活では一度座ってしまうと、立ち上がるのが面倒になり、まさに「根を張って」しまうんですよ。
同じ姿勢を続けるのは姿勢や腰に悪いですし、血流にだって悪い影響が……。
冬なんて特にコタツに入ったら出られなくなるので、非活動的な習慣が染み付いてしまうはずです。
床が冷たい
私が畳の部屋からフローリングの部屋に移ったのをキッカケに、床生活をやめたのは「床の冷たさ」を嫌った点を大きいですね。
日本古来の畳って、もともとが床生活を想定した床材ですから、冬でもそれほど冷たい感じは受けません。
でも西洋の椅子生活を想定したフローリングは、冬になると「冷たっ!」って口に出しちゃうほど、氷のように冷えます。
一人暮らしの安アパートでは床暖房なんて付いているわけがありませんから、フローリングを温める手段はゼロ。
せいぜい厚いカーペットか、毛足の長いラグを敷くしかありません。
それでも真冬は深々とお尻の下から冷たさが伝わってきますよ。
膝小僧が黒くなる
膝小僧が妙に黒くないですか?
それって床生活が原因かもしれませんよ。
床に座っていて、何かを取ろうと手を伸ばしたりすると、その際にはまず膝を床についています。
また、正座で座ろうとすると、どうしても膝を最初に床に当てますよね。
そんな日常的な膝への負担で、黒ずんでしまうんですね。
一人暮らしの椅子生活のメリット・デメリット
6つのメリット
私が床生活から椅子生活に移行して感じたメリットがこの6つです。
- 部屋が広くなり生活動線が広がる
- 部屋が散らからない
- 長時間の作業(勉強・仕事)がはかどり体に負担がない
- 生活にメリハリがつく
- 掃除が楽になる
- 洋風スタイルになりおしゃれなインテリアになる
多少のデメリットはあるものの、後悔はありませんよ。
部屋が広くなり生活動線が広がる
床生活では、座布団や座椅子が必需品であり、これが意外と床のスペースを食っていました。
それがなくなって、シンプルな椅子と小ぶりのテーブルだけにすると、かなり「部屋が広くなったな」っていう印象を受けると思いますよ。
引越し作業で部屋の荷物を運び出すと、「この部屋ってこんなに広かったのか」と妙な感慨を覚えることがありますが、あれと似た感じ。
床が見えるスペースが広がると、視覚的に広く感じるんですね。
それに座椅子が倒れたり、座布団が散乱していると、足の踏み場が制限されますが、それがないと生活動線が広がります。
今まで回り込んでいたルートから、直接歩けて、台所とリビングの行き来が楽になったりね。
部屋が散らからない
床生活から椅子生活に移行すると、意識も変化します。
私は床生活の時代には、床に抵抗感なくモノを置いていました。
しかし椅子生活になると、仕事帰りに脱いだ服やカバンなどは自然と椅子に掛けたり置くようになります。
そのおかげで部屋が散らかりにくくなりましたね。
西洋では室内でも土足のせいか、床にモノをおく習慣はないですが、それと似たような意識に切り替わるせいでしょうか。
長時間の作業(勉強・仕事)がはかどり体に負担がない
大学生なら課題をやるとか、社会人なら持ち帰った仕事をするとか、家で机で「真剣作業」をすることってなにかとあるはず。
それが床生活だと、ついだらけて居眠りしたり、長く続けると足が痺れたり腰が痛くなります……。
その店、椅子生活なら寝そべったり出来ない分、集中しやすいし、長時間座っていてもあまり足腰に負担がかかりません。
床生活よりはかどるのは間違いないですね。
生活にメリハリがつく
床生活では、食事も勉強(仕事)も遊びもすべて同じスペースで行うのが普通。
これだと、生活にメリハリがなくなります……。
テーブルにつき椅子に座ったときは、「何か」をするとき。
ソファに移ったら、何もしないでくつろぐとき。
こうして部屋の中で「居る場所」を分けるだけで、気持ちのオンオフがつけられますよ。
そのためにはやはり一人用でもいいので小さめのソファを別に用意すべきですね。
掃除が楽になる
床に敷いていたカーペットやラグ、座布団や座椅子が無くなるだけで、掃除はずいぶんと楽になります。
掃除の進行を妨げるのは、なんといっても床に置いてあるモノなんですね。
そうした邪魔者をどかしながら掃除機をかけるから時間がかかるし、面倒なんです。
それが無くなるだけで、掃除時間が短縮されますよ。
洋風スタイルになりおしゃれなインテリアになる
せっかく憧れて始めた一人暮らしでも、部屋は実家と変わらず、冴えないインテリアになっていないでしょうか。
それって床生活のせいも多分にあると思うんですよ。
安物でもいいので椅子とテーブルを買い、それを中心にして家具を揃えれば洋風でスタイリッシュな空間になります。
2つのデメリット
椅子生活にして後悔がない私ですが、もちろんいくつかデメリットも感じています。
それがこの2つ。
- 大きな荷物が増えて引越し作業が大変
- コタツとの別れ
大きな荷物が増え引越し作業が大変
椅子とテーブルの「椅子生活セット」は、座椅子とローテーブルの「床生活セット」よりも確実にサイズが大きくなります。
それにソファも揃えると、さらに大変!
引越しをするときは引越し代金が割増になるでしょうし、自力で持ち運ぶ際には手間が増えます。
コタツとの別れ
私が床生活をやめて一番悲しかったのが、コタツとの別れでした。
冬だけコタツを出すことも考えましたが、それだとまた以前の生活スタイルに逆戻りしそうだったので、会社の後輩にプレゼントすることに。
「コタツでみかんを食べながら年越し」みたいな楽しみがなくなったのは、今でも惜しいなって思っちゃいます……。
まとめ
一人暮らしで床生活をやめるのは、けっこう大変です。
大げさに言えば、生活スタイルを一変させる作業なので。
でも、床生活にはこんなデメリットがあるため、私はぜひお勧めしたいですね。
- メリハリがないだらけた生活になりやすい
- 腰を悪くする危険性がある
- 猫背の姿勢になりやすい
- 立ち上がるのが大変でモノグサになる
- 冬は床が冷えて辛い
- 膝小僧が黒ずんでしまう
椅子生活を始めるには、この4つを用意しましょう。
- テーブル
- 椅子
- テレビ台
- ソファ
椅子の他にソファも欲しいところ。
荷物が増えるデメリットはありますが、リラックスして座るためにはやっぱりあったほうがいいですね。
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